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2019年 08月 16日 ( 1 )

「あの戦争から遠く離れて」

今日は妻の月命日なので、朝、強風の中お墓参りに行ってきた。
病室で息を引き取るときの妻の様子をまざまざと思い出すことが出来るけれど、あれからもう3年半が経った。

家でふさぎ込むことも不眠症になることも痩せもしなかったのは、多分私が死に冷淡なためなのだと思う。
そうであっても、妻の死は今でも受け入れられずにいる。

昨日は終戦記念日だったけれど、孫の誕生日のお祝い会でもあった。
かろうじて戦後っ子の私だが、幼い頃のお腹を空かせたひもじい日々はしっかりと記憶にある。
その点、子供や孫が何不自由なく育ってきたこの豊かで平和な時代を何よりと思う。

前置きが長くなったけれど、たまたまその終戦記念日に、城戸久枝の「あの戦争から遠く離れて」を深夜遅くまでかかって読了した。

もう12年も前に出版されたことも、10年前にNHKで「遙かなる絆」というタイトルでドラマされたことも全く知らなかったけれど、書かれている内容の重さに何度も涙した。

著者の父親は、戦争残留孤児として中国人の養母に3歳から25年間も愛情深く育てられ、その後文化革命の吹き荒れる最中に命がけで帰国し、実の両親と再会を果たしたものの、日本語が分からずその後の人生も筆舌に尽くしがたいものがあったらしい。
そんなまるでドラマのような父親の生き様を、娘が10年もの歳月をかけ、そして肉親のことなのに、むしろ淡々と記述していることが驚きだった。

この本は、大宅壮一ノンフィクション賞や講談社ノンフィクション賞など3賞を受賞したとのこと、さもありなんと思うほど胸にしみこんで来る本だった。

出版されてすぐに評判になったそうだが、無知無関心ぶりが恥ずかしい(^^;)
参考までに↓


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瀬尾まいこの本は、一月ほど前に紹介した2019年本屋大賞を受賞した「そして、バトンは渡された」が面白く、その後ずっと彼女の本を読んでいる。中でも「おしまいのデート」にある「ランクアップ丼」は泣かされた。彼女の本は、池井戸潤のようにどこかワンパターンとは思うものの、心を癒やしてくれるストーリーが多いように思う


by tarumae-yama | 2019-08-16 15:22 | その他 | Comments(2)