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2019年 07月 17日 ( 1 )

山田詠美の「つみびと」

地元図書館の予約ランキングベスト10に入っていたタイトルの本を読み終えた。
あらすじを説明するのに自信がなく、ネットから借用した↓
著者山田詠美の20代の処女作「ベッドタイムアイズ」を昔読んだことがあるけれど、同棲相手のアメリカ兵との赤裸々な性描写に辟易(興奮!?)した覚えがある。

現役の女子大生エロ漫画家として話題になったこともあるらしい、そんな山田詠美に良い印象が持てず、以後彼女の本は読んでいなかった。
だが、その後の彼女は直木賞を受賞し、今では芥川賞の選考委員を長年やっているらしい。
年齢も今年還暦を迎えたと「ウィキペディア」で知った。

「つみびと」は、2010年に大阪で起きた「二児置き去り死事件」に着想を得たそうだが、まるで当事者から綿密に取材したかのような描写に驚く。
それは、風俗店で働く若い母親とその母親、そして置き去りにされた4歳の長男の3者による視点というか胸の内が、代わる代わる述べられていて、その著者の創作力や表現力の豊かさ巧みさに圧倒された。

内容は余りにも暗くて重いけれど、女子大生エロ漫画家と言われた同じ人物が書いたものとは到底思われず、ただただ感嘆!
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「つみびと」と並行して読んでいた写真の本は、山岳小説として無条件で楽しめた。
エベレストに世界で初めて登頂したのかいまだに謎になっているマロリーのカメラが、日本人登山家に回収されてカトマンズで売りに出されていたと言う話は、もちろんフィクションだが、主人公の羽生丈二やライバルの長谷常雄は、多分有名な登山家の森田勝と長谷川恒男がモデルになっているのではと本を読んでいて想起される。蛇足だが二人とも海外の山で遭難死している

by tarumae-yama | 2019-07-17 14:54 | その他 | Comments(0)