2018年 05月 07日 ( 1 )

「さよなら、田中さん」

タイトルの本が、とてもとても良かった。
かつてないことだが、図書館に返却する前にもう一度読んだほど良かった。

あらすじは、ネットから借用した。↓


上と重複する説明になるけれど、工事現場で働くお母さんと小学6年生の娘の貧乏な母子家庭という設定なのだが、貧しさを微塵も感じさせない親子の楽天的で前向きな生き方や会話にはクスクス笑わされるのに、たびたび涙が出る。
それは、子を想う母のストレートな愛情と、子が親に示す健気さをそこに見るからだろうか。
この親子関係は本当に素晴らしい。

ともあれ、大人でも使わないような語彙が豊富に出てきてその博識に驚くけれど、5編からなる連作短編集は、個人的に好みの程度はあるものの、どれも魅力的でとても14歳の中学生が書いたとは思えない(9歳の時に書かれた短編も納められている)。

作者鈴木るりかさんのインタビュー記事を下に載せた。↓

これを読むと、つくづく天才少女だと思う。

彼女の夢は本屋大賞を獲ることだそうだが、あながち夢で終わるとは思えない。
と同時に、直木賞や芥川賞を最年少で獲るかもと予感させるような、何とも末恐ろしい、もとい、将来がとても楽しみな中学生だ。

私信
TOMさんへ
もしこの本を読んでいなければ、ぜひにともお薦めしたいです。
湊かなえの「望郷」を薦めてもらったお礼に、特に奥様には読んでいただきたい。
そして、泣けたかどうかの感想を知りたいです。
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しみじみ笑って泣かされたけれど、さわやかな、しかし作者の年齢を知って驚きの読後感だった


by tarumae-yama | 2018-05-07 07:39 | その他 | Comments(4)