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小林篤「see you again」

以前、ブログで一寸紹介したタイトルの本を、再度図書館から借りてきて何とか読み終えた。
いろいろな面でとにかく圧倒された本だった。
何しろ、写真や挿絵など1枚もなく、ただただ文字ばかりの924ページ。
中学2年生のいじめ自殺など深刻な内容だし、本の価格も税込み4950円と大変高額。

よく視ていたAmazon Prime VideoのTVドラマや洋画を一切封印し、ひたすらこの本に集中した。
1時間に20ページ程のペースだったから、延べ45時間を超えた。
毎日4時間以上かけ、ギリギリ2週間の返却期間に間に合わせた。

この本の口コミを最後に紹介するけれど、自殺そのものはもう31年も経つ1994年の話。
その中学生の遺書の最後の言葉が「see you again」。

著者は、遺族や同級生、加害者、教師等の関係者に何度も何度もインタビューし、月刊誌「現代」で連載記事にしているけれど、書籍化するまでそこから長い年月を要した。
それは、ノンフィクションとするには、関係者の多くが現在も生存していて、事実を書くことにためらいがあったかららしい。
なので、ノンフィクションのようであっても、著者はフィクションのスタイルにしたそうだ。

ともあれ、その後の鹿児島県知覧中でのいじめ自殺や足利事件と言われる菅家さん冤罪事件、日航機の逆噴射墜落事故(1982年)の機長の親族に対する取材などにも触れていて、相手に対する真摯な向き合い方や著者の思いがよく分かって胸に響く。

この本を読んでいて、以前ブログで紹介した「桶川ストーカー殺人事件」を著した清水潔氏に、対象者に対する向き合い方がどこか似ていると思った。
清水氏は、警察権力の圧力に抗って粘り強く取材や検証を重ね、真実を追求した人で、この人の「殺人犯はそこにいる」も読んだのだが、とにかくジャーナリストの鑑と言える人物かと。

長くなったけれど「see you again」は、高額本だし時間もタップリ要するとは思うものの、強くお薦めしたい本。

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「ピッケルと口紅」は、読み出したばかりなので後日紹介しようと思う
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「see you again」の分厚さが分かるかと
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文字がびっしりで、読んでも読んでも残りページがさっぱり減らないと思った。気力がいたけれど圧倒の読後感だった

by tarumae-yama | 2025-12-13 07:37 | その他 | Comments(0)
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