ニシン漬け

今日16日は妻の月命日。
逝ってから早いもので2年9ヶ月が経つ。
昨日花を買ってきて古い花と取り替えた。

先日、妻の中学時代の親友で、今は関西に住むあやさん(仮名)から電話があった。
妻が逝って1年も経つ頃、仲の良かった友人達からの連絡は殆ど途絶えた。
まあ、私の友人ではないのだからそれは当然のことと受け止めていたけれど、あやさんだけは2,3ヶ月毎にいまだに「よっちゃん、元気?」と欠かさず連絡してくる。

そんな心優しい彼女だが、夫と離婚後幾つもの病気をして歩くのも不自由で、随分前から生活保護を受けている。
娘さんも離婚の上自死しているから、彼女はまるで不幸を画に描いたような日々を送っていると思うのだが、そんな状況でも私の健康を気遣ってくれている。

まあ、妻もあやさんの悩みを電話やメールで随分相談にのっていたし、他に仲の良い友達数人からもよく電話が来ていた。

ガンに罹ってからもそんな状況は変わらず、楽しい話ならともかく、私は口にこそ出さなかったけれど、身体に障るからとそばで心配していた。
もっとも、身勝手な性格の私こそが、妻の一番のストレスになっているのだろうと何時も思っていた。
だから、夫は元気で留守が良いを退職後実践していた。

だが、前にも書いたけれど、妻と私が診てもらっていた個人病院の登山をする看護師から今年、夫が山に行ってばかりで淋しいと言っていたと聞かされ、申し訳ないという気持ちと同時に頼りにしてくれていたのだと知って嬉しかった。

ガンが見つかってから書いた妻のノートを、折に触れ読み返すことがあるのだが、退職記念で行ったスイス9日間の旅と、7年前、大阪のKご夫妻に案内されたチェコとウイーン半月間の旅が、本当に楽しかったと書いてあり、特にピアノを習っていた中学時代に夢見ていた、ウイーンの旅は格別だったようで、ベートーベンが下宿していたという部屋にあるピアノの前に立ったとき、その夢が実現して涙が出そうだったと記してある。
私とKご夫妻にはいくら感謝してもし尽くせないとも。

それを目にすると、当時すでに70代後半になっていたKさんに無理を承知でお願いして心から良かったと思う。
特に、千歳での雑事を全て忘れ、実の妹のように可愛がっていただいたKさんの奥さんと、異国で16日間も話をしたあれこれは、現実とは思えない程楽しいものだったようだ。

今回は、その時の写真を10枚ほど載せた。
月命日に合わせ、私にも楽しかった妻との、そしてKご夫妻との思い出として。

すっかり、タイトルと無縁の話になってしまった。
あやさんとはお互いの近況を伝えるだけの電話であったのだが、今回は驚いたことに、ニシン漬けを送って欲しいと。
何でも、何年か前旭山動物園に行ったとき、どこかで食べたニシン漬けがとても美味しかったことを思い出したらしい。

たやすいことと引き受け、昨日近くの店からあやさん宅へ送ってもらった。
お金を受け取るほどの金額ではないから固辞したけれど、ニシン漬けを食べて古里の岩見沢を思い出し、少しでも元気になってくれるならこんな嬉しいことはない。
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ベートーベンが住んでいた部屋のピアノを前に
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ウイーンの楽友協会での演奏会前に。若い頃の小澤征爾氏もここの立ち見席で演奏を聴いていたらしい
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by tarumae-yama | 2018-11-16 01:46 | 日々の出来事 | Comments(0)
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