雪崩後の幌平山、2017.4.10

6日に4名でイチャンコッペ山と幌平山に登ったことはブログですでに紹介した。
その時一緒したSさんから、8日にイチャンコッペ山へ向かった登山者がFacebookに幌平山の斜面で雪崩があった様子を動画で紹介している、とLineで教えてくれた。

それで今日(10日)、幌平山のその現場まで行ってみた。

思うに、6日我々が幌平山を昼過ぎに下山するまで雪崩は起きなかった。
8日の早朝に登った登山者が雪崩現場を撮影していることから、この間で雪崩れたのは間違いない。

支笏湖畔のアメダスデータを見ると、前日5日の最高気温は12.8℃で、当日の最高気温は14.8℃と両日とも平年より大きく昇温している。
そして6日はなだれ注意報が出ていた。

因みに7日は11.1℃、8日に至っては最高気温が4.7℃と大きく下がっている。
だから、雪崩は6日午後の可能性が高いと思う。

ただ、我々の行動中は晴天だったけれど、6日に3.5mm、7日は5.0mmの降水量が記録されているから、この雨が誘因となって7日に雪崩れた可能性も否定できない。

何れにしても、幌平山北東尾根には亀裂が入っていることでもあり、幌平山やイチャンコッペ山に向かう登山者は、今しばらくは雪崩に対する注意が必要だろう。

なお、今日はスパイク長靴で登ったけれど、今の時期ピッタリだった。
出だしの急登部分は思いの外雪解けが早く、登山道の3分の1は土が出ていた。
しかし、トラバース地点手前から先はまだ残雪がたっぷり。

ただし、幌平山の斜面をトラバース後に、北東尾根を使って幌平山に向かう場合は、尾根上に笹が出て来ているから、(夏道がないこともあり)せいぜいこの週末までと思う。

何はともあれ、昨年6月の恵庭岳デベソ岩の崩落同様、今回トラバース中に雪崩に巻き込まれた登山者がいなかったのは幸いだった。

写真の上でクリックすると大きくなります。
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雪崩現場はオレンジ色の円内。幌平山の斜面をトラバースし、イチャンコッペ山と幌平山への分岐点手前150mほどの地点。雪崩の幅は数十メートルで長さは250mほどか。白い円は以前見た雪崩跡の場所を表している
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見にくいが、写真の左下から中央下へと続く雪崩跡。登山道から撮影
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沢まで雪崩れている
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登山道から上の部分
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雪崩れた所を横切りながら上を撮影
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こんな大きな塊に直撃されたならひとたまりもない
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北東尾根の稜線に向かって登りながら撮影
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支笏湖ブルーが綺麗。奥に樽前山と風不死岳
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中央に雪崩跡を入れて、左上に紋別岳
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アップで
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幌平山北東尾根のこの部分から全層雪崩を起こしている
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沢に向かって撮影
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幌平山頂上近くの亀裂。6日に登った時より割れ目が広がっている。奥に恵庭岳
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上の写真と同じ場所から。4月6日の撮影
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幌平山頂上から支笏湖と中央に紋別岳
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亀裂を入れて支笏湖
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頂上標識を入れて恵庭岳
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この数日の間に樽前山の真っ白な斜面に黒い筋が見えるようになってきた


by tarumae-yama | 2017-04-11 00:37 | 登山 | Comments(6)
Commented by genesis1_1 at 2017-04-11 08:41 x
「ヤマケイ文庫 ドキュメント雪崩遭難」に、木の無い笹斜面は雪崩好発と書いてありまして、イチャンコッペのトラバースじゃない?!∑(゚Д゚)
と思いつつ先日通過しましたが、やっぱり起きるんですね(>人<;) 今回の赤丸付近はミニデブリも時々見かけますしね。

初心者でソロの自分は春には近づかないようにしたほうが無難ですね、貴重なご報告ありがとうございました。人気の山ですが誰も巻き込まれなくて本当に良かったと思います。
Commented by 隊長O at 2017-04-11 17:51 x
tarumae-yamaさん
こんばんわ
ブログ記録を見て危ないなと思ってました。
まさに間一髪ですね。
気象協会の過去の支笏湖畔アメダスデータを見ると雨は6日の22時から7日の6時まで記録されています。
7日の5時以前の気温は5度以下
支笏湖畔アメダスの標高は約300m
全層雪崩の発生地点の標高は約650m
100mで1度下がるとして発生地点の気温は0度前後
降水量も10mm(1cm)以下で雨の可能性は低いでしょう。
一方6日の最高気温は14時10分の14.4度を記録していることから6日の14時~15時が最有力だと思います。
全層雪崩斜面の下を通過する場合は雪のゆるみ具合を確認。
スボでズボズボはまる時はヤバイですね。
スノーシューを使わずズボで登るのも一案。
また、この時期、午前中に山行を終わらせる心がけが必要、
特のその時期の最高気温が出るときは注意です。
全層雪崩の起こる傾斜は表層雪崩も起こりますから
夏道は積雪期は使わない方が無難でしょう。
Commented by tarumae-yama at 2017-04-11 22:11
genesis1_1さん
コメントを有り難うございます。

木の無い笹斜面は雪崩が起きやすいですね。
穂別の坊主山でも同じような笹斜面で大規模な全層雪崩を見た事があります。
イチャンコッペ山に登るとき、この時期は何時もあのトラバース区間は気がかりです。
この記事のコメントで隊長Oさんが言っていますが、午前中に下山することも大事ですね。
イチャンコッペ山や幌平山なら十分可能ですね。
Commented by tarumae-yama at 2017-04-11 22:26
隊長Oさん
コメントを有り難うございます。
雪崩博士からコメントが入ると思っていました。

確かに降水量が10mm以下と少ないので、雨を原因にするにはどうかなとは思っていました。

100mに1度の低下はどうでしょうか?
350mの高度差でせいぜい2度の低下が妥当ではと思っています。

何れにしても、気温の高さから6日の午後の可能性が高いようですね。

ただ、我々は幌平山からの下山は雪崩現場になった斜面は通過せず、樹木の多い斜面を選んで降りてきました。
あの時点では、まだ緩んでいる感じは受けませんでした。

私は、あのトラバース区間は雪崩に巻き込まれる危険があると常々思っていて、トラバースに入る前の標高600m辺りから沢に下りた方が良いと考えています。
あの沢は傾斜が緩やかなので、雪崩の影響を殆ど受けないのではと思っているのですが・・・。
Commented by 隊長O at 2017-04-12 07:47 x
tarumae-yamaさん
お早う御座います。
「標高600m辺りから沢に下りた方が良い」
上部は緩やかですが下部は急峻。
雪崩の規模が大きければ樹林帯を通り過ぎ沢底まで流れて行きます。
沢底は東側と西側の両斜面からの雪崩を受けることになりリスクは倍増します。
最も、全層雪崩が起こり易い斜面の向きは南東面、次に南面と東面。
一番落ちやすい地盤面は笹山、次に草山、水が浸透し笹や草面に水が流れると落ちます。
岩だらけのガレ場などは最も落ちにくく亀裂ができても落ちないで融けてしまう場合が多いですが、但し崖のような急峻な所は落石同様のブロック雪崩がありますので注意が必要。
標高上昇と気温低下のご指摘ですが
乾燥空気(未飽和水蒸気)は100mで1度下降、
湿潤空気(飽和水蒸気)は100mで0.5度下降と言われてます。
飽和水蒸気が雨や雪に変わる時に凝結熱を発するから気温低下が低いのですが、標高700mより高い所で雨や雪に変わっている可能性が高く1度下降と見るべきでしょう。
仮に3度としても雪になる可能性は高いでしょうね。

Commented by tarumae-yama at 2017-04-12 08:47
隊長Oさん
コメントを有り難うございます。
幌平山のトラバースについては、今までの経験から沢底でも大丈夫だろうと思っていますが、条件によっては雪崩の規模が想定外に大きくなる可能性があり、やはり使うべきではないかも知れませんね。
まあ、気象条件等を見てケースバイケースで楽しみたいと思います。
残雪期の山は好きに歩けるのが魅力の一つですから。

雪崩の起きやすい条件などのアドバイス、有り難うございます。

乾燥断熱減率等については、昔の仕事柄理解しているつもりですが、確かに降りものとしては雪の可能性があったと私も思います。
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