恵庭岳の滑落事故

恵庭岳が好きな私にとって、2日の滑落事故はとても気にかかることだった。
5日に登るとき、HYMLに詳細を知る方からのメール報告があるものと期待したのだが、何もないまま登山口へ。

晴天なのに駐車場には先行者の車が1台のみ。
名簿では、「パトロール」と備考に書いた関係者が8時に単独で登っているらしい。

その関係者には4合目付近で追いついた。
見ると、ピンクテープを枝に縛り付けている。
なるほど、スタートから随分と目についたが、件の滑落死亡事故を受けての処置のようだ。
本人も気にするほど、その数の多さに驚く。

この関係者も、2日夜の捜索活動に出動したとのことで、発見した場所は頂上に向かい登山道の左側の大沢だったと重い口を開いたが、迷い込んだ場所までは知らないようだった。

それで下山の時に、迷いそうなところで実際に奥へ進んで見た。
また、標高480mと380m付近から昔の登山道へ登って大沢を覗いて見た。
だが、本人や捜索隊などの踏み跡は見つけられず。

ところが、下山すると千歳市役所と書かれた車や見慣れた森林管理署の車があり、1台の車の運転席には男性が待機している様子。
警察官と言うその男性に話を聞くと合同の現場検証とのこと。
話をしているうちに、一行が戻ってきて道警の山岳救助隊のチーフ格らしい人と話が出来た。
仕事熱心な人らしく、私が2年前にこの山で道迷いしたことを伝えると、その場所まで案内して欲しいそぶり。
地図があれば説明できると言うと、ザックからとり出したが、その紙を見て仰天。
1枚は私のブログの「恵庭岳で遭難」の記事で、もう1枚がその記事に載せた地図を拡大コピーしたもの。

そのブログの管理人は私だと言うと、驚いたようだが、おかげで滑落した女性の迷い込んだと思われる場所が特定できた。
それは、まさかと思うようなところだった。

写真の上でクリックすると大きくなります。
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滑落した女性は、登山ポストから5,6分のこの場所から左折して岩がゴロゴロの沢を登って行ったとのこと。正規の登山道は直進し、林の中に入ってから左折。だが、私の記憶が正しければ、20年以上前はこの沢が登山道で、すぐ先から右の尾根にある旧登山道に乗るはずだが、大雨の影響で今の登山道に変わったと思う。滑落者は藻岩山や樽前山など初級の山しか経験がなく、恵庭岳は初めてだったらしい
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一寸迷う場所。正規の登山道は直進。私が2年前に迷った末にここから右に延びる沢に出た。昔の登山道はここから左に見える尾根に繋がっている
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この辺りは間違えようのない登山道だが、ピンクテープが連続
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写真の中央付近から右折して標高490m北東尾根に取りかかる。2年前私はここのすぐ手前で右折してさまよった。中央左にロープが見えるが左に行くと旧登山道に繋がる
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第2見晴台で話をした北広島のKさんが、先月直進して迷ったと言うところはここだと思う。今は枝などで行けないようにしている。登山道はここからは左折(標高550m付近)
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同じ場所。右手のロープは急斜面に落ちないよう注意喚起のものだが、枝のバリケードがなければそのまま直進してしまう可能性がある
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4合目付近で関係者がピンクテープを付けながら登っていた
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標高380m付近の一寸迷いやすい場所から、20年以上経っているが旧登山道を歩いてみた。思いの外快適な尾根道
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だが、途中で登山道が崩落している。それでも右側から何とか進むことが出来る。しかし、10分ほど行くと倒木が多く登山道が不明瞭になり、そこから引き返した
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道警の山岳救助隊のメンバーで、チーフ格の人が持っているのは、何と私のブログの記事と地図を印刷したもの。記念写真?には快く同意してくれた。(7日、偶然左端の男性に恵庭市の道の駅でお会いした。山岳救助隊ではなく、支笏湖の駐在所勤務だそう)
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赤線はGPSの軌跡。3回正規の登山道から外れたのだが、はっきり分かるのは大沢に向かうもので、下のものは旧登山道を登った軌跡。緑の線は滑落した女性が歩いたと思われるルート。青い円内は滑落者の発見場所で、標高500mから550mにかけての急斜面を左の尾根に向かって登っている最中の事故との判断らしい
by tarumae-yama | 2013-11-07 07:09 | 登山 | Comments(5)
Commented by 隊長O at 2013-11-07 17:59 x
Tarumae-yamaさん
はじめまして、いつも拝見しております。
恵庭岳の事故、亡くなられた女性に謹んで哀悼の意を表します。
道迷い滑落事故は山岳事故の一つのパターンだと思っております。
西上州の岩・藪山が好きで何度か通っています。
この前に行った、赤岩尾根、行く人が多いので迷い道も多く、本道より明確な場合もあります。(ほとんどの人が入り込み往復するため)
迷い道を進むと、ここ行くのかいて場面に遭遇します、ここで気が付けばいいのですが、
本道だと思い込み、突き進むと滑落の危険度が高まります。
数十mの迷い道だとGPSではわかりません、GPSの過信は危険だと思いました。
道を外れると落ちた枯れ枝が多くなるとか、石に苔がついている、道がフカフカする(硬くない)などのサインも重要ですね。
Commented by tarumae-yama at 2013-11-08 00:15
隊長Oさん
ご訪問とコメント、有難うございます。
本州から、私のローカルな話題のブログを見ていただいているのでしょうか?

「迷い道も多く、本道より明確な山」の件、登山道のない野塚岳での話ですが、尾根から外れた迷い道があちこちにあって、間違いに気がついたもののそのまま下りてしまい、そこで立ち往生。
初めてのビバークを経験しました。
夜寒さに震え、同行者が体温で温めてくれましたが、男に抱かれた?のは後にも先にも初めての経験でした。

「道を外れると落ちた枯れ枝が多くなるとか、石に苔がついている、道がフカフカする(硬くない)などのサインも重要ですね。」という件、本当に大事なことですね。
もっとも私が迷った場合、そのように冷静な判断出来ないと思いますが、それでも深呼吸で気持ちを落ち着かせるようにはしています。

これからも気をつけて山を楽しみたいと思います。
色々とアドバイスを有難うございました。
Commented at 2013-11-14 20:19 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by at 2016-07-17 11:00 x
ついこの前恵庭岳行ったのですが、登りは問題なかったんですが、下りでルートから外れて倒木の中を歩いてしまいました。
ほぼ道なりに進んだつもりです。また数人の踏み跡があったので途中までルート外してることに気づきませんでした。
倒木が激しくなり完全に行けないと思う所で左側斜面を駆け上がり脱出しました。
下りで元のルートに戻るのは「登り」になる為、面倒臭い、疲れるという思いがあります。
また下山時は気が緩んでいますので、ルート外れしやすいと思います。
Commented by tarumae-yama at 2016-07-18 22:06
之さん
コメントを有り難うございます。
2週間前、恵庭岳の下山時、我々のすぐ前の中年男女2人組が左に90度曲がるところを直進していきました。
すぐ声をかけて迂回路に戻ってもらいましたが、そこは元々の登山道ですからしっかりとしています。
すぐ倒木帯にぶつかるので気がつくと思いますが、ここにはロープが欲しいと何時も思っています。
ここでは、うっかり直進する下山者が多いらしいので、多分、之さんもここで間違えたのだろうと思います。
あとは下山時に間違えそうな所はないと思うので。

山岳救助隊の関係者がロープを張ってくれればと願っています。
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